受検率90%以上を支える運用とデータ活用
MNインターファッションの健康経営

MNインターファッション株式会社
人事・総務部人事管理課 松本 明拓 様
2018年入社。採用や研修などの人材開発業務を経て、2021年より現職。現在は給与・厚生等の報酬管理やストレスチェックの実施運用など健康関連の実務を含む人事労務全般を担うとともに、健康経営推進の事務局メンバーとしても活動。制度設計や環境整備を通じて、全社員が健康でいきいきと活躍できる職場づくりに取り組んでいる。

まずは、貴社の事業概要についてお聞かせください。
当社は2022年に、日鉄物産の繊維事業と三井物産アイ・ファッションの事業統合によって誕生した会社です。アパレルOEM・ODM事業を中心に、原料の開発から製品企画、生産、物流まで幅広い領域で事業を展開しています。
国内外のブランドや小売企業と連携しながら、商品開発やサプライチェーンの構築を行っており、繊維・アパレル領域における専門商社としての役割を担っています。
事業統合後、働き方や組織運営にも変化があったのでしょうか。
そうですね。異なる企業文化を持つ組織が一つになったことで、社員同士のコミュニケーションや組織づくりがより重要になりました。
その中で、社員が安心して働ける環境を整えること、そして心身ともに健康な状態で働き続けられることが、企業としての重要なテーマだと考えるようになりました。そうした背景から、健康経営の取り組みもより体系的に進めていくことになりました。
ストレスチェックはどのように活用されていますか。
当社では、ストレスチェックの集団分析結果を組織の状況把握と職場改善に活用しています。まず人事部門で専門家による分析結果の報告を受け、全体の傾向や課題を整理します。その内容を経営層と共有したうえで、各部署の管理職へ展開していくという流れです。
管理職への展開はどのように行っているのでしょうか。
ある年には、部長や課長などの管理職を対象にオンラインでガイダンスを実施しました。臨床心理士の先生をお招きし、集団分析結果の読み取り方や活用時の注意点について解説していただきました。ストレスチェックの結果は、数値だけを見ると判断が難しい部分もあります。専門家の視点で解説していただくことで、管理職が結果をより深く理解し、職場環境の改善に活用できるようにすることを目的としています。
そのほかにも取り組まれていることはありますか。
別の年には、結果の見方や活用のポイントをまとめたガイド資料を作成し、各部署へ配布しました。部署ごとに結果を確認し、職場環境の改善に向けた検討に活用してもらうためです。その年の状況に応じて、説明会形式と資料配布を使い分けながら、現場での理解を促進しています。ストレスチェックの結果を「実施して終わり」にせず、組織改善につなげることを意識して取り組んでいます。
貴社ではストレスチェックの受検率も高いと伺っています。
毎年90%以上の受検率を維持できていますが、特別な施策を行っているわけではありません。運用面でいくつか意識している点があります。
具体的にはどのような点でしょうか。
まず、受検期間を原則として「2週間」と明確に設定していることです。基本的には期間を延長しない運用にしています。期限を明確にすることで、社員にとっても取り組みやすいスケジュールになると考えています。
また、受検案内メールの配信タイミングにも気を配っています。忙しい時間帯に送ると他の業務連絡に埋もれてしまうことがあるため、社員が確認しやすい時間帯を意識して配信するようにしています。こうした細かな工夫の積み重ねが、結果として受検率の向上につながっているのではないかと感じています。
現在は健康データの活用にも取り組まれているそうですね。
はい。今年度から、ストレスチェックだけでなく健康診断結果の管理なども含めた健康管理の仕組みを導入しました。これまでは、ストレスチェック結果、健康診断結果、残業時間などの労務データがそれぞれ別の場所で管理されており、担当者も異なっていました。そのため、データが分散していて十分に活用できていないという課題があり、まずは健康データの一元化することから取り組みを始めました。
データを一元化することで、どのような効果を期待されていますか。
例えば、健康診断結果とストレスチェック結果を組み合わせて分析することで、これまで見えなかった傾向が見えてくる可能性があります。今後は、こうしたデータを活用しながら、より実態に即した健康施策を検討していきたいと考えています。将来的には健康経営優良法人制度を活用しながら、社員がより健康で働きやすい環境づくりを進めていきたいと思います。